メールの整理(4)~ 表示を変更する ~

キュリティーの設定がある程度理解できるようになると、おそらく通常のメールのやり取りにおいて、とまどうような場面はまずなくなると思います。

あとは、知っておくと便利な機能やテクニック、または自分の好みに合わせてカスタマイズしたりと、多少応用的な操作の習得になっていきます。

そこで本項では、Outlookのいろいろな表示機能について学習したいと思います。

例えば、フォルダの作成と自動振り分け で学習した「スレッド」表示のオン・オフように、表示方法や表示の設定を変更することでメーラーはもっと使いやすくなります。

Outlookの表示に関する機能は「表示」タブにまとめられています。

「表示」タブのイメージ

タブの左側から順に、「ビューの変更」ボタンですが、これは3つのパターンから選択することができます。

「表示」タブの「ビューの変更」ボタンのイメージ

デフォルト(初期設定)では「コンパクト」が選択されています。コンパクトビューは、下図のように通常のメールの表示形式になります。

「コンパクト」ビューのメール表示のイメージ

これを「シングル」に変更してみましょう。すると、行の高さが狭まり、2行分の表示に切り替わります。

「シングル」ビューのメール表示のイメージ

列幅が狭い場合、「差出人」の幅などをマウス操作で任意に広げることができます。

「シングル」ビューのメール表示のイメージ

「プレビュー」を選択すると、画面右側のプレビュー欄を非表示にして、シングルビューの表示幅が拡大されます。

「プレビュー」ビューのメール表示のイメージ

どのビューが使いやすいかは慣れによるもが大きいですが、日々大量のメールを処理する場合は行数が少ないビューの方が使いやすいかもしれません。

そして、このビューの設定は、この3種類を大きな分類とし、それぞれにさらに細かい設定が可能です。

同ボタンの「ビューの管理」を選択します。

「ビューの管理」を選択しているイメージ

すると、「すべてのビューの管理」画面が表示されます。

「すべてのビューの管理」画面のイメージ

この画面より、それぞれのビューでの詳細設定をまとめて行うことができます。

同タブにある「ビューの設定」ボタンからでも同じ設定をすることができますが、「ビューの設定」ボタンは現在選択しているビューの設定しかできません。

画面の任意のビューを選択して、「変更」ボタンをクリックします。

すると、「ビューの詳細設定」画面が表示されます。

「ビューの詳細設定」画面のイメージ

例えば、「列」に対して変更を行いたい場合は「列」のボタンを選択します。

すると、下図のように項目を追加したり、削除したりすることができます。

「列の表示」画面のイメージ

使っていない列があれば削除し、表示させたい項目があれば追加しましょう。例えば下図のように、あまり使わない項目を非表示にしてみると、すっきりして見やすくなります。

「シングル」ビューを詳細設定したイメージ

他にも、受信メールが自動的に「今日」、「昨日」、「先週」などの日付でグループ化される設定を解除することもできます。

日付グループで区切られているイメージ

「ビューの詳細設定」画面の「グループ化」ボタンより、「並べ替え方法に従って自動的にグループ化する 」のチェックを外します。

「グループ化」画面のイメージ

すると、日付グループに区切られることなく、すべて一律に表示されるようになります。

このように、それぞれのビューのそれぞれの項目に対して、詳細な設定をすることができます。

さらに、本文のメッセージ部分についての表示を変更することも可能です。デフォルトでは、1行分の本文が範囲内で限定的に表示される設定になっています。

「シングル」ビューのメール表示のイメージ

ビューの設定では本文の表示について設定することはできません。この設定は「メッセージのプレビュー」ボタンより行います。

「メッセージのプレビュー」ボタンのイメージ

すでに「1行」にチェックが入った状態になっています。もっとすっきりシンプルに表示させたい場合は「無効にする」を選択してみましょう。

すると、下図のワーニングメッセージが表示されますが、これは変更をどこまで適用させるかを選択するメッセージになります。

ワーニングメッセージのイメージ

「このフォルダー」を選択すると選択しているアカウントの「受信トレイのみ」、「すべてのメールボックス」を選択すると、すべてのアカウントに適用になります。(アカウントが1つしかない場合は同じです)

適用すると、メッセージ部分が非表示となり1行におさまります。大量のメールを処理する場合はこのようにシンプルにした方が使いやすいでしょう。

「メッセージのプレビュー」で「無効にする」を選択したイメージ

一方、メッセージを2行分表示させると下図のように、ビューだけで本文の内容をほとんど確認することができます。

「メッセージのプレビュー」で「2行」を選択したイメージ

そして、いろいろ詳細に設定をした後で、やっぱり元に戻したい場合には、「ビューのリセット」ボタンをクリックすることで簡単に元通りにすることができます。

「ビューのリセット」ボタンのイメージ

このボタンは何かの変更を加えると選択できるようになります。(通常はグレーアウトして選択できません)ボタンをクリックすると、再確認のメッセージが表示されます。

ワーニングメッセージのイメージ

これは、ワンクリックで元通りになってしまうため、ワンクッション置いて誤操作によるクリアを防止するためと思われます。

「はい」を選択すると、この場合は「シングル」ビューの詳細設定がデフォルトに戻ります。(非表示にした項目が復活しています)

ビューがリセットされたイメージ

このように簡単に元に戻ってしまうので、せかっく詳細に設定したビューがパァになってしまうこともあります。

気に入ったビューの設定は、「ビューの変更」ボタンの「現在のビューを新しいビューとして保存」より、設定を保存しておくようにしましょう。

「現在のビューを新しいビューとして保存」を選択している

すると、次からは「ビューの変更」ボタンの直下に設定が保存され、ボタンとして選択できるようになります。(この場合は「test」というボタン)

ビューの設定がボタンとして保存されているイメージ

では次に、画面全体のレイアウトを変更してみましょう。

通常、もっとも大きなスペースが割かれているのは本文のプレビュー欄である「閲覧ウィンドウ」部分になります。この部分の表示位置も変更することができます。

同タブの「閲覧ウィンドウ」ボタンより、デフォルトの「右」から「下」に変更してみます。

「表示」タブの「閲覧ウィンドウ」ボタンのイメージ

すると、閲覧ウィンドウが画面下に移動し、横に広く表示スペースが確保されます。シングルピューの1行表示と組み合わせて、こうしたレイアウトも良く利用されています。

「閲覧ウィンドウ」を下にレイアウトしたイメージ

また、「オフ」を選択すると、閲覧ウィンドウ自体を非表示にすることができます。

では次に、その他の表示について簡単に学習していきましょう。

隣にある「ToDoバー」ボタンから「予定表」、「連絡先」、「タスク」を表示させることができます。

「表示」タブの「ToDoバー」ボタンのイメージ

「予定表」を選択すると、画面右にカレンダーが表示されます。

「予定表(カレンダー)」を表示したイメージ

カレンダーには予定を書き込むことができ、その予定をアラームで知らせる機能などがあります。

「予定」の新規作成画面のイメージ

「連絡先」は、アドレス帳に登録する で学習した連絡先の中でもよく利用する連絡先を表示する機能です。

お気に入りの「連絡先」を表示したイメージ

任意の連絡先を右クリックから「お気に入りに追加」で簡単に登録することができます。

右クリックメニューのイメージ

最後の「タスク」は、ToDoや備忘録と同じ意味で、いついつまでにしなければいけないタスクを期限の近い順に表示してくれる機能です。

「タスク」を表示したイメージ

タスクは、「ホーム」タブの「新しいアイテム」、もしくはタスク画面の右クリックメニューより新規作成することができます。

右クリックメニューのイメージ

予定表の「予定」作成と同じような画面から作成します。

「タスク」の新規作成画面のイメージ

また、タスクは無から新規作成するだけでなく、受信したメールをそのまま利用して登録することができます。

メールにフラグを設定する

ことで、そのままタスクとして表示させることができます。

フラグというのは、自分の中での目印の意味で、後から送らなければならないメールや重要なメールなどを探しやすくしたり、目立たせたりするものです。

開封確認・配信確認・重要度の設定 で学習した「重要度」と似ていますが、重要度は送信先の相手に気づいてもらうために使う機能でしたが、フラグは自分が設定して自分にしか必要のない機能になります。

フラグを設定するには、任意のメールを選択して「ホーム」タブの「フラグの設定」ボタン、または右クリックメニューよりフラグの期限を選択します。

「ホーム」タブの「フラグの設定」ボタンのイメージ

すると、フラグを設定したメールのタイトルが、タスクに自動的に追加されます。

タスクにフラグ設定したメールが表示されたイメージ

また、表示されているタスクを選択すると、「タスクリスト」タブが表示されます。

「タスクリスト」タブのイメージ

このタブより「進捗状況を完了にする」もしくは「リストから削除」を選択すると、そのタスクは画面から非表示になります。ここで「リストから削除」を選択してもメール自体が削除されることはありません。

このように、タスクを表示することで、ToDoリストとして活用でき、目に付くので忘れることがなく非常に便利な機能になります。

では最後に、既読になるまでの時間を変更してみたいと思います。

既読になるまでの時間とは、下図のように未読状態の太線から、

未読メールのイメージ

既読状態の細線に変わるまでの時間(秒数)のことです。

既読メールのイメージ

この間隔は、デフォルトでは1秒の設定になっています。1秒では早すぎると感じる場合は、任意の秒数に変更しましょう。

「ファイル」タブの「オプション」より「詳細設定」を選択し、「Outlookウィンドウ」の「閲覧ウィンドウ」ボタンをクリックします。

「閲覧ウィンドウ」画面のイメージ

「次の時間閲覧ウィンドウで表示するとアイテムを開封済みにする」にチェックを入れると、任意の秒数を変更することができます。秒数を設定し、間隔を調整してください。

また、既読状態は、未読状態(太線)に戻すことができます。

未読状態に戻したいメールのうえで右クリックし、メニューより「未読にする」を選択すると、未読状態(太線)になります。

以上で、表示機能についてはひと通り学習できたと思います。表示やフラグ機能などを使って自分にあわせてカスタマイズすることで、Outlookより使いやすくなります。

更新履歴

2014年9月26日
ページを公開。
2018年1月10日
ページをSSL化によりHTTPSに対応。
2020年9月1日
メールソフトをWindows LiveメールからOutlookに変更。

参考文献・ウェブサイト

当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。

文献
なし
ウェブサイト
なし