デバイスとは
ソフトウェアがなければパソコンはただ箱と言うように、ソフトウェアについてこれまで多く学習してきました。ここからは、ソフトウェアと反対語のように扱われるハードウェアについて学習していきましょう。
ハードウェアとは、
形として目に見える物理的な機器や装置
と説明することができます。
一方、ソフトウェアは形を持たないバイナリデータ(2進数)の集合体であるので、実体がなく目には見えません。ソフトウェアが入っているDVDなどは記憶媒体でありソフトウェアではありません。
野球に例えるなら、ハードウェアが「グラウンド」や「ベース」、「グローブ」といった実体のあるものであり、ソフトウェアは「ルール」や「作戦」といった目に見えないものになります。
パソコンにおけるハードウェアもこの通りで「キーボード」や「マウス」、「ディスプレイ」といった装置になります。
本項で学習するデバイスもハードウェアです。
あらゆる機械的な装置のことをハードウェアと言うのに対し、
デバイスはパソコンに接続する周辺機器
のことを言います。
つまり、ハードウェアよりは狭い範囲の機器を意味しますが、キーボードやマウスといった特定の機器よりは広い意味で使われる用語になります。
例えば、ハードウェアであるキーボードやマウス、ディスプレイといった装置はデバイスであり、さらには「プリンタ」や「スキャナ」、「デジカメ」などもデバイスになります。
したがって、
パソコンにつながっている(つながる)ものはすべてデバイス
になります。ハードウェアとほぼ同意語です。
デバイスは実体があるだけにイメージしやすく理解しやすいと思いますが、そう単純な話ではありません。
なぜなら、「パソコンにつながる」というところがミソで、マウスやキーボードなどのようにケーブル(または無線など)で接続しているものだけをデバイスというのではないからです。
イメージとしては、ケーブル等でパソコンと接続することのできるパソコンとは物理的に別の機器のことのように思えますが、例えば多くのノートパソコンはキーボードが分離していません。
パソコンに接続するということを「パソコンという箱のどこに接続するのか」と読み替えれば、デバイスも理解できるようになります。
そもそもパソコンを見てわかるとおり、様々な差し込み口(インターフェースという)があり、様々なケーブルや機器を接続できるようになっています。その部分が接続する部分に違いありませんし、そこに接続できる機械はデバイスになります。
ただ、それらはそこから、パソコン内部の中枢装置につながっているのです。
具体的には、
マザーボード
と呼ばれるパソコンの心臓部ともいえる基盤です。
マザーボードはメインボードとも呼ばれ、CPUやメモリ、電源といった主要な機器や部品が装着されています。
マザーボードがあらゆるデバイスの土台となっているため、
マザーボードに接続された機器や装置がすべてデバイス
になるのです。
つまり、パソコンという機械(箱)の中にもデバイスが存在しているということです。
内蔵型の「DVDドライブ」、ネットワークに接続するための「アダプタ」と呼ばれる装置などもデバイスになります。(パソコンの構造や装置については次章の パソコンの仕組み で詳しく解説します)
では、実際に使用しているパソコンのデバイスを確認してみましょう。このような周辺機器の管理は、OSの重要な仕事のひとつであると学習しました。
Windowsでは、現在のデバイスの状況を、デバイスマネージャーという機能で確認することができます。
デバイスマネージャーは、たいてい「PC(コンピュータ)」アイコンを右クリック →「プロパティ」画面の「デバイスマネージャー」を選択すると表示させることができます。
デバイスマネージャー画面も、フォルダのエクスプローラー表示と同じように階層的に表示されています。
矢印をクリックすると、そのカテゴリに含まれるデバイスがさらに展開して表示されます。パソコンの外側だけでなく、内側に内蔵されている見えないデバイスも多数あることが理解できると思います。
デバイスマネージャーは、これからも見る機会がある画面です。例えば、デバイスの一つが動作しないなどのトラブルでは、まずこの画面を確認することになります。
さて、このようにデバイスとは無数に存在するものです。
さらに言えば、CPUというパソコンの頭脳である装置すらデバイスのひとつにすぎないという見方もあり、
パソコンそのものがデバイスの集合体である
ということもできます。
ただし、近年ではモバイル機器の普及により、ネットワークにつながる機器、つまり、インターネットに接続することができるスマートフォンやタブレットなどもデバイスと呼んだり、明確な定義ができなくなっています。
更新履歴
- 2008年7月25日
- ページを公開。
- 2009年4月4日
- ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
- 2018年1月25日
- ページをSSL化によりHTTPSに対応。
- 2022年1月16日
- 内容修正。
参考文献・ウェブサイト
当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。
- 文献
- なし
- ウェブサイト
- なし
- 管理人のつぶやき
- Twitterのフォローお願いします!