- ホーム >
- 基礎知識 >
- インターネットの仕組み >
プロトコルとは
- スポンサード リンク:
- 全てのPC買い取ります

- 琉球市場

これまで、度々登場してきた「プロトコル」という用語ですが、とても重要な仕組みですので、改めて本項で詳しく解説したいと思います。
プロトコル(protocol)とは、一般的には外交上の議定書や条約案といった意味もあるそうですが、コンピュータの世界では、
ネットワーク上で通信を行う場合の手順や規格(ルール)
を意味します。外交を例にすると、国際会議などの場で様々な国が議論する時、どの国も自国の言語を使っていたのでは、互いに意思疎通ができません。そこで、「英語」という共通語を使用して議論することで円滑に議論が進行します。
それと同じで、インターネットのように多数のコンピュータが接続されたネットワークでは、異なる機種のコンピュータ同士が互いに通信し合うための、共通の「言葉」が必要になります。
それが「プロトコル」です。したがって、プロトコルがなければ通信することができません。
ただ、ネットワークにおけるプロトコルはひとつではなく、いくつも存在します。例えば、WWWや電子メールなどの要素(用途)によって使い分けられています。
つまり、単に通信といっても機械同士の通信なので、人間同士の会話のように柔軟に対応できるはずもありません。あらゆることを決めて命令を与えないとコンピュータは動かないので、プロトコルは無数に存在するというわけです。
例えば、データ伝送には、WWWのプロトコル「HTTP」、ファイル転送のプロトコル「FTP」、メール送信のプロトコル「SMTP」、メール受信のプロトコル「POP」などがあります。
しかし、数多くのプロトコルが存在する中で、それぞれが好き勝手にプロトコルを作成していたのでは、機能の重複があったりして多くの無駄が生まれてしまいます。
そこで、世界的にプロトコルの標準化が進められ、
OSI参照モデル
と呼ばれるISO(国際標準化機構)などによって定められたプロトコルの設計モデルが策定されました。このモデルに従ってプロトコルは作成されています。(ISOを反対にしてOSIと覚えれば覚えやすいと思います)
OSI参照モデルでは、プロトコルの役割に応じて、7つの階層 に分割して通信の手順をモデル化しています。つまり、
通信を成立させるためには、基本的に7つの階層のプロトコルが必要になる
というわけです。詳しくは後述しますので、OSI参照モデルの解説に入る前に、まず階層化について説明します。良く使われる例として、私たちが普段使っている「電話」に例えてみましょう。
電話では、当人同士はお互いの話す「人間の言葉」を理解し合うだけでよく、電話機が音声を電気信号に変換していることなど意識する必要はありません。
同様に、電話機の方からしても人間が何語で何をしゃべろうと関係なく、電話機同士で電気的な処理を行っています。また、その他のところでは、電話局と電話局も異なるレベル(階層)でのやり取りをしているはずです。
つまり、異なる階層において、その階層のルールに従って自分の役割を果たすことで通信が成り立つのです。
もっとも、電話にしろコンピュータにしろ、異なる階層同士がそれぞれ直接通信し合って通信が成り立っているわけではありません。
AさんとBさんが電話で会話しているとすると、「Aさんの声」を「Aの電話機」に電気信号として渡し、電話機から「Aの電話局」に信号を渡し、そして、「Bの電話局」→「Bの電話機」→「Bさん」というのが、実際の流れになります。

実際は上図のように情報は流れていますが、それぞれの階層で通信し合っているようにみえるということです。このことは何気ないことのようですが、大きなメリットがあります。
他の階層を意識しないで、担当の階層の仕事に専念すれば良い
ということです。つまり、前述のとおり、それぞれの階層でその階層のルールに従った仕事をすれば、実際には情報は他の階層を伝達されて、通信が成立するというわけです。
このように、ネットワーク環境における通信の方法を階層化し、モデル化したものが「OSI参照モデル」と呼ばれる基準です。
したがって、ネットワーク環境では、あるプロトコルが全てを兼ねた仕事をするわけではなく、階層化され、それぞれの仕事に専念することで通信が成り立っています。
OSI参照モデルは、ネットワーク上を流れる物理的な電気信号から、アプリケーションソフト(ユーザー)が直接扱うデータまでの流れを7階層に分けています。
| 階層 | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
| 第7層 | アプリケーション層 | アプリケーションソフト間での通信を規定 |
| 第6層 | プレゼンテーション層 | データ形式に関する規定(文字コードや画像形式など) |
| 第5層 | セッション層 | 通信の開始/終了に関する規定(コンピュータ間のコネクションや切断など) |
| 第4層 | トランスポート層 | 通信の品質を確保するための通信手順を規定(エラー時の再送や到着確認など) |
| 第3層 | ネットワーク層 | 異なるネットワーク間の通信を規定(データの通信経路を選択するルーティングなど) |
| 第2層 | データリンク層 | 同じネットワーク内の通信を規定(パケットによる送受信の規定など) |
| 第1層 | 物理層 | 接続のための物理的な規定 (ケーブルやインターフェース、伝送速度など) |
第1層から上位層になるにしたがって、器械的な階層から人間的な階層になって行きます。重要なのは、より下位の階層が上位の階層の基盤になっているということです。
私たちが普段使用している「メールソフト」や、インターネットを閲覧するための「ブラウザ」なども、このモデルにしたがって通信しています。
データを送信する時は、第7層 → 6 → 5 → 4 → 3 → 2 → 第1層とデータが渡されて行き、データを受信する時には、逆に第1層から順に第7層まで、データが渡されて行きます。
メールソフトは、一見するとメールソフト同士が直接やり取りをしているように見えますが、実際は、第7層 → 第1層の手順でメールのデータを送り出し、第1層 → 第7層の手順で受信しています。
つまり、先ほどの「電話」の例と同じように、他の階層を意識することなく、それぞれの階層でOSI参照モデルに準拠したプロトコルを作成すれば、通信が成り立つというわけです。
これが、ネットワーク環境における階層化のメリットです。プロトコルの階層化によって、通信環境の変化や不具合等で通信システムに修正が必要になった場合にも柔軟に対応することができるようになります。
該当する階層部分だけを修正すれば良い
からです。また、通信システムを構築する場合においても、1から10まで全てを作りこむ必要はなく、ある階層では既存のプロトコルを使用できたり、分業によって異なる階層を同時に作成することもできます。
そのうえ、通信に障害があった場合など、下層から順に原因を調べて行けば、どこに原因があるのか突き止めやすくなるというメリットもあります。
ただし、OSI参照モデルは「仕様」ではなく、あくまで「指針」であるため、全てのプロトコルや機器等がOSI参照モデルに沿っているとは限りません。
実際は、一部のプロトコルや規格に関しては、OSI参照モデルのどの層に属するかについて異なる見解があったりします。(詳しくは、次項で解説します)
余談ですが、私はOSI参照モデルを、上から頭文字だけとって、「アプセットね、デブ」と覚えました。意味不明ですが語呂がよく不思議と頭から離れません。
さて、OSI参照モデルの各階層について少し解説しておきます。
まず、第1層の「物理層」は、その名の通りケーブルやインターフェース(詳しくは、インターフェースとは を参照してください)の物理的な形状や電圧、伝送速度を規定した層になります。
回線を単純に中継する「リピータ」や、複数の回線を中継できる「ハブ」と呼ばれるマルチポートリピータ装置などが物理層に含まれます。
第2層の「データリンク層」は、同じネットワーク内の通信を規定した層です。同じネットワーク内の通信は、LANのイーサネットが代表的です。(詳しくは、LAN・WANとは を参照してください)
ネットワークの通信は、何がしかの「アドレス」を指定してコンピュータ同士が通信し合いますが、データリンク層の通信には、基本的にNIC(ニック)と呼ばれるネットワークカード(パソコン本体に内蔵のものがほとんど)に割り当てられた、
MACアドレス
が使われています。MAC(マック)アドレスとは、NICの製造段階で製造業者によって書きこまれるアドレスで、48桁の2進数を16進数に置き換えて、「00-1E-5B-74-1C-13」などと表されます。(16進数について詳しくは、2進数と10進数と16進数 を参照してください)
MACアドレスの左半分がメーカー番号、右半分をそのメーカー内の識別番号にすることで、世界で1つだけ(ユニークと言う)のアドレスになります。このMACアドレスによって個々のコンピュータを識別して通信するのです。
データリンク層に属する機器としては、LAN同士を中継する「ブリッジ」や、複数のLANや回線を接続・中継できる「スイッチング・ハブ」と呼ばれるマルチポートブリッジ装置などがあります。
データリンク層は同じネットワーク内を規定していると解説しましたが、WANでなくても、複数のLANを接続して大きなLANを構成する場合もありますので、そうした個別のLAN(セグメントと言う)同士の接続も含んでいます。
ブリッジは、前項で解説したパケットフィルタリングと同様に、MACアドレスをフィルタリングして、同じセグメントにあるアドレスは遮断し、同じセグメントにないアドレスのパケットだけを通過させて相手のLANに渡します。
第3層の「ネットワーク」層は、インターネットに代表されるネットワークで最も重要な層で、異なるネットワーク間の通信を規定した層です。
つまり、世界中の異なるネットワークを相互接続した巨大ネットワークである「インターネット」を支える層になります。
第2層のデータリンク層で同じネットワークの通信が確立されていますので、第3層のネットワーク層で重要なのは、
異なるネットワークの宛先に正しくデータを送り届けること
になります。まさに、前項で解説した「ルーティング」になるわけです。ルータがネットワーク同士を接続していると前項で解説しましたが、その理由がこれです。ルータはネットワーク層で回線を中継する装置になります。
前項でも多少触れましたが、ネットワーク層での通信は、アドレスに、
IPアドレス
が使われます。IP(アイピー)アドレスは、バージョンによる違いはありますが、32桁の2進数を8桁ごとに10進数に置き換えて、「192.168.1.1」などと表されます。
データリンク層のブリッジと同様に、ルータはIPアドレスによってパケットをルーティング、フィルタリングしているわけです。
また、詳しくは次項以後、順を追って解説して行きますが、IPアドレスも世界で一つだけのユニークな番号になります。「IP」というのは「インターネット プロトコル(Internet Protocol)」のことで、インターネットの最も基本的なルールを規定したプロトコルになります。
第4層の「トランスポート」層は、ネットワーク層で実現した他のネットワークとの通信の品質を保証するための層になります。簡単に言えば、「正しくデータが届いているか」を確認するための規定を定めています。
トランスポート層の代表的なプロトコルには、「TCP」や「UDP」などがあります。(詳しくは、次項で解説します)
ただ、基本的にインターネットは「ベストエフォート型」、つまり、最善を尽くすが結果に責任は負わないという品質保証をしていないサービスであり、IPも当然ベストエフォートが採用されています。(そのため通信料が安いのです)
したがって、インターネットの場合はいくらトランスポート層で規定しても、通信の信頼性はそれほど高いわけではありません。
さて、このように第4層までで通信の基礎は整い、異なるネットワークでの通信が可能になります。第1層から第4層までを「下位層」と言います。第5層以上は「上位層」になります。
上位層では、下位層で確立された通信でやり取りするデータの「内容」を規定しています。ただし、実際には、上位層の全てを1つのプロトコルで定めている場合が多いので、上表程度の解説に留めておきます。
第5層の「セッション」層は、その名のとおりセッション(通信の開始から終了まで)を規定し、アプリケーションソフト間での通信ができるようにします。
第6層の「プレゼンテーション」層は、セッションでやり取りされるデータの表現方法やコードなどを規定する層で、例えば、異なる文字コード体系におけるセッションなどで、それらの相互変換を行なったりします。
最上位層の「アプリケーション」層は、ユーザーが直接操作する具体的なサービスを規定しています。例えば、メール送信(SMTP)やウェブページの閲覧(HTTP)、ファイル転送(FTP)などです。
少し専門的で難解になってしまいましたが、それぞれ以後の項で、順を追って詳しく解説して行きますので、それらを学習した後にもう一度本項を読み直すと良く理解できることと思います。
- 更新日:2010年3月7日(更新内容は本ページ下部に記述)
- 前ページ、次ページへのリンクバーは本ページ下部にあります。
関連情報&オススメ
フレッツ光プレミアム、Bフレッツ、ひかり電話、光ブロードバンドの申し込みは、受付窓口としてNTT正規契約している「代理店」がオススメです。
NTTやプロバイダによるキャンペーンや割引はどこの窓口(代理店)で申し込んでも同じですが、実は「代理店独自のキャンペーン」があり、申し込む代理店によってかなりお得度が異なります。
株式会社インテレコムは、NTTや大手家電量販店などで契約するよりも、キャッシュバックや特典、プレゼントもありかなりお得です。
初期工事費、月額利用料最大2ヶ月無料、さらに現金キャッシュバック最大43,000円キャンペーンを実施中で、ユーザー向けプレゼントキャンペーンは、業界最高クラスです。
更新履歴
- 2008年7月25日
- ページを公開。
- 2009年5月6日
- ページをXHTML1.0とCSS2.1で、Web標準化。レイアウト変更。
- 2010年3月7日
- 内容修正、追加。(OSI参照モデルの特徴等)
参考文献・ウェブサイト
当ページの作成にあたり、以下の文献およびウェブサイトを参考にさせていただきました。